米国株投資での為替リスクを甘く見ると痛い目にあう件

日本人はあまりしない株投資でさらにマイナーな米国株ですがそんなニッチな世界でも日本株の次に人気の高い米国株。

日本株に比べて投資家を大事にする風潮が世論や会社側にあるため、それに気づいた賢い日本人たちが投資を始めてる風潮。

何よりも米国株の200年のお得意の右肩上がりのチャートを見ればみんなニンマリ。

そんな人気が高まりつつある米国株ですが忘れてはならないのが為替リスク。

円高になれば円建てで見るとドル資産は減ることになり、逆に円安になれば円建てで見るとドル資産は増えることとなります。

たまに米国株投資をしている方で見かけるのが為替は長期的には収束するから気にしないというかたがいますがそんなことはないです。

30年の配当込みのS&P500のリターンとリスク

ドル建てのS&P500円建てのS&P500
配当込みの年平均利回り+9.8%+8.8%
リスク14.218.2

上の表を見るとわかりますがドル建ての方がリターンが高くてリスクは低いという事が分かります。

円建ての方がリターンが低くてリスクが高いことが分かります。

う~ん、米国人が羨ましい結果ですね。

どうしてこんな結果になるかというと基本的にリスク回避のときには株価が下がり、さらに円高になりやすくリスクが高めに出てるのでしょう。

そういったことからダブルパンチで資産価格が下がるので円建ての方がボラティリティが高い傾向にあります。

レバレッジETFは米国株の為替リスクの軽減に役立つのか?

先程の結果を見て米国人からみたドル建ての米国株のS&P500のリターンとリスクに近づけれないのかを考えました。

考えてるうちに円高によるドル資産が減るのを防げば良いのだからレバレッジETFを利用すればどうだろうと思いました。

例えばS&P500を100%投資したければS&P500の3倍のレバレッジETFのSPXLに33%を投資をして後の67%は円建ての債券インデックスか円預金で持つ。

これだったら米国株の代表的な指数のS&P500に100%投資してることになり、さらに円建て資産が67%あることになるのでかなり円高によるボラティリティを抑えることができます。

レバレッジETFのリスクを考えても利用したほうがいいのか?

上の結果を見て気になった賢明な方はこう思うのではないでしょうか?

レバレッジETFには減価するリスクや先物を利用して調達するのでレバレッジ部分が金利によるコストがかかるのではないかと思う方はいるんではないでしょうか?

それでは調査してみましょう。

まず、日本債券インデックスを組み込むと計算が複雑になりすぎるのでSPXLと米国債券インデックスのBNDとS&P500のETFのIVVを利用しました。

条件は年に一回リバランスすることにしました。

2009年から2019年の配当再投資込みの米国株の3倍のSPXL&米国債券のBNDとS&P500のIVVの成績

SPXL33%とBND67%IVV100%
リターン+14.77%+14.24%
リスク13.9413.77

上を見る限り減価するリスクや調達コストはあまり感じられませんでした。

リスクについてはドル建てですので円建てから見るとSPXLとBNDはこれよりもさらにリスクが下がると思います。

逆に円建てで見るとIVVはリスクが上がる思います。

これは低金利の時代が多く含まれてるからそこで稼いでるから直近の利上げ時期を含めればレバレッジ分の調達コストが高くなるからリターンとリスクが悪くなるのでは?と思う方もいるともいます。

ですので2017年から2019年のリターンとリスクも比べてみます。

2017年から2019年の配当再投資込みの米国株の3倍のSPXL&米国債券のBNDとS&P500のIVVの成績

SPXL33%とBND67%IVV100%
リターン+14.97%+13.63%
リスク14.2112.90

また微妙な結果、リターンは多いけどリスクが高いですね。

リスクは1.31の差ですので誤差といえば誤差なのか?

条件が不利なときでもこれくらいなので良いといえばいいのか?

ここからさらにリスクを下がると考えれば安いものなのかは読者様の判断に任せますw

まとめ

減価や時期によって調達コストの差などで変動する可能性がありますが結果を見て思ったよりも安定して驚きました。

米国株で為替リスクを抑えたいならS&P500の3倍レバレッジのSPXLと日本債券インデックスor円キャッシュなどを組み合わせて利用するのもありかもしれない。