可変レバレッジド・ ポートフォリオを初心者が採用すると相場の底で狼狽売りする!?

はい、けんちゃんです♪

今日は2017年12月09日公表されて当時かなり話題を攫ったROKOHOUSE式 可変レバレッジド・ポートフォリオについて語りたいと思います

まず、こちらのROKOHOUSE式 可変レバレッジド・ポートフォリオは素晴らしいです

長期的に見てS&P500をアウトパフォームする可能性が非常に高いです。

可変レバレッジド・ ポートフォリオとの出会い編

毎日の夜の楽しみである米国株ブログをフンフン♪と楽しく徘徊していたらたまたま、こちらのROKOHOUSE式 可変レバレッジド・ポートフォリオ の記事を米国株ブログ村で見つけたときに単純に驚きました。

米国株の99.5%投資できる非常に優秀なVTIと比べて最大ドローダウンも低くてリターンが上回ってるのとか凄すぎだろ・・・と非常に興奮して夜に見つけてしまった記事を何回も読んで夜も眠れないほどでした。

レバレッジ3倍のS&P500のSPXLとレバレッジ3倍の長期債券のTMFと中期債券のBNDを組み合わせて三ヶ月ごとに決めたポートフィリオ比率にぴったりなるようにリバランスしてリターンを上げつつリスクをさげるとはよく考えたものです。いや~立派!!

下が実際に見た簡単なデータです汗

2009年5月から2017年11月の数値になります

VTI リスク小リスク中リスク大
 年率平均リターン16.35% 20.07%23.18%26.31%
 最大ドロ-ダウン(一時的に最大資産から落ち込んだ場合の下落率) 17.58%10.33%12.26%14.16%

どうです?圧倒的ではないかーー!!(自分で見つけた訳でないのになぜか偉そう笑)

可変レバレッジド・ ポートフォリオへの疑問編

しかし、2017.12.19にROKOHOUSE シーゲル流ロジカル投資術さんから2008年サブプライム・ショックを再現する(可変レバレッジド・ポートフォリオ)の新しい記事が出て最初はやっぱり凄いな‥と思ってたのですが当時のことを思い出し、ある疑問に行きつきました

2008年…けんちゃんが丁度、株を初めた所でしたが株価を見ていてニュースは悪い情報ばかりで株価は大暴落で物凄い円高になっていたのを思い出します。

また当時、2008年の中頃に友人からドル円が100円の時にFXでレバレッジを掛けてドルを買え買え言われたのを思い出します

その後のドル円は知っての通りさらに円高が進み、2008年末には90.778円になり、その後、2011年には75.718円になったため、FXでレバレッジを掛けてドルを買っていたら損していた訳ですが笑

そういったことを思い出して「あれ?当時の円高を考えたら全てドルで持ってる可変レバレッジド・ポートフィリオで持っていたらもっと損してない?」と思い計算してみることにしました

可変レバレッジド・ ポートフォリオを計算編

リーマン・ショックを再現する記事に実際に載っていた数値

S&P500リスク低リスク中リスク大
年間リターン-37.3%-12.8%-14.3%-15.8%
最大ドローダウン47.1%33.9%38.6%43.1%

上はドル建て単位の計算になりますので円建て計算で見ると下になります

S&P500リスク低リスク中リスク大
年間リターン-48.13%-27.86%-29.11%-30.35%
最大ドローダウン52.59%40.76%44.97%49.01%

先程も書きましたが2008年のトータルリターンは結構な円高になっていて109.716円→90.778円になってるので円建てで見ると為替だけで17.27%も下落しています。

最大ドローダウンは2008年1月から2008年の10月となっており、そちらの期間は為替だけで109.716円→98.343円で10.37%の下落率となってます

「何で最大ドローダウンは全体の期間じゃないの?だって2008年はほぼずっと下がっていた」と思った方それはROKOHOUSEさんの記事でも書いてありますが途中で物凄い勢いで長期債券が上がったためです。

上の数値を見てると円建てで見ると年間リターンの悪化が凄まじいですね。それだけ年末に円高が進んだということでしょうか?

可変レバレッジド・ ポートフォリオへの懸念編

けんちゃんが懸念していたのは例えば初心者の方がリスク小で運用していて「大暴落がきても可変レバレッジド・ポートフィリオならあの100年に1度のリーマン・ショックでも33%しか下がっていないし、それぐらいならリスク許容度の範囲内だから大丈夫」と思っていても実際のITバブルやリーマン・ショックなどの景気後退で大暴落をまともにくらって想定外の40%の暴落をくらってしまい「そんな、話が違う‥」とパニックになり相場の底で狼狽売りしてしまい、しばらくして訪れる株や長期債券の上げの恩恵を受けれず買い戻そうにも上がりすぎて買えない・・そんな状況になってしまわないか心配なのです。

またあのリーマンショックを再現した記事は2008年の単年度のみの再現なので実際には2007年9月ぐらいから2009年2月ぐらいまで下がってるので最大ドローダウンがもう少し激しいはずです。

そういったこともあり、株の暴落時の下落リスクを限定的にする3つの方法に書いたようなリスク許容度がない人に対して記事のタイトルに書いた心構えのない初心者が採用すると相場の底で狼狽売りする!?と煽りぎみに書いたのはそういうことだったのです

可変レバレッジド・ ポートフォリオへの新しい提案編

暗いことばかり書いてしまいましたがプラスになる提案をしようと思います。

BNDの中期総合債券の部分を円や日本国債インデックスはどうでしょうか?

どういうことかといいますとショック時の円高というのはドル資産が円で見ると安くなる現象で逆に言えばドルから見たら円は高くなるわけです。

そういったことを利用して暴落時には高くなった円でドル資産を買い付けができる訳です。

逆に景気好調時やドル高になった場合はドル建てであるSPXLやTMFを三ヶ月ごとにリバランスで売っていって円で暴落貯金をするイメージですね。

日本国債インデックスは日本の国債、地方債、政保債、金融債、事業債、円建外債、MBSに買い付けしてるNOMURA-BPIという総合指数に投資してるものです。

債券のインデックスですので非常にバランス良く組まれています。

下記が2008年の円建てで見た米国中期債券ETFのBNDと日本国債インデックスのNOMURA-BPIとの比較画像になります。

両者を比較するとBND採用の指数のバークレイズ・キャピタル 米国総合指数(円建て)は円高のせいで-14.7%の下落に見舞われてるのに対して日本国債インデックス 野村BPIは3.4%とかなり安定しています。

あのリーマン・ショック時にも強いです。また非常に収益が安定しています。

けんちゃんが提案した方法は円とドルは結局はレンジ相場で収束する派の人やドル資産のみで円換算では気にしないと言う方は無理に採用する必要はないですが資産を円建てで見てしまう人や安定感が欲しい人には良いと思います。

可変レバレッジド・ ポートフォリオに日本国債インデックスを取り入れるのは暴落が怖い?編

将来は高齢化などにより福祉などの費用が物凄いかかりが将来的には財施破綻を迎えて凄い円安になるという方がいますが確かにその可能性はあります。

資源にも乏しい国です。あるでしょう。

しかしながら今の政治を見てるとけんちゃんは本当にそうなると一概にそう思えなくなっております。

そんなにも円安になったら輸出がドンドン増えて米国の貿易赤字が増えて結局はプラザ合意のような感じで円高に無理やりさせられるのではないでしょうか?

米国が黙ってないような気がします。国と国の力関係や非核化を貫き防衛やら兵器を米国に任せてるのは大きい気がします。為替は株と違い将来を読むのは難しいです。

一つの政治的な要素でひっくり返されることもあります。

株よりも為替はプロが少ないのも頷けます。

また将来的に円安になってしまったとしてもドル資産であるSPXLやTMFの価値があがってるのでそちらでフォローできると考えてます。

なのでどちらに転んでもOKで非常にバランスが良いと思います。

こちらのBND ETFよりも野村BPI 日本債券インデックスをおすすめする理由にも詳しく書きました。よろしければご覧ください。

可変レバレッジド・ ポートフォリオに円や日本国債インデックスを使用した場合の手数料編

安全資産として円として優秀なのは分かってもらえてたと思います。

実際の為替手数料と比較してもどうなの?と気になった方もでてきたと思います。

それではドル円の手数料を計算させて頂きます

まずSBI証券がおすすめです。為替手数料が1番安く日本国債インデックスを持ってるだけでSBIポイントが貰えてお得です。

107.48円で計算

SBI証券でそのままだと1ドルごとに25銭(100万円のリバランスで2326円)

住信SBIネット銀行経由だと1ドルごとに4銭(100万円のリバランスで372円)

SBIFX経由だと1ドルごとに0.5銭(100万円のリバランスで46.52円)

*SBIFXは10000ドルごとのみ対応しています。今回の為替設定だとだと107.48万円ごとですね。

悪魔でも仮想なので100万円がみんなに分かりやすいかと思って書きました。

なのでまとまった資金のみFX経由でそれ以外は住信SBIネット銀行経由と言った感じになります。

SBI証券でそのままやる場合は他のネット証券と手数料は変わりません。

かなりお安いと思いますが逆に米国株の取引手数料のほうが高く付きそうです。

リバランス時は三ヶ月ごとなので大体動いても10%の売買かなとおもって1000万を想定して計算してます。

500万だとこの半分ですね。

では実践を想定して計算に移ります。

リスク小

3ヶ月毎に約200万のリバランス

3ヶ月毎に約100万のリバランス
取引手数料(30%)2321円1458円
取引手数料(20%)1944円972円
為替手数料(50%)372円186.08円
1回のリバランス費用4637円2616.08円
1年のリバランス費用18548円10464円
1000万円に対する年間費用割合0.18548%0.10464%
500万円に対する年間費用割合0.37096%0.20928%

リスク中

3ヶ月毎に約200万のリバランス

3ヶ月毎に約100万のリバランス
取引手数料(35%)2321円1701円
取引手数料(25%)2321円1215円
為替手数料(40%)297.6円148.8円
1回のリバランス費用4939円3064.8円
1年のリバランス費用19756円12259.2円
1000万円に対する年間費用割合0.19756%0.122592%
500万円に対する年間費用割合0.39512%0.245184%

リスク大

3ヶ月毎に約200万のリバランス

3ヶ月毎に約100万のリバランス
取引手数料(40%)2321円1944円
取引手数料(30%)2321円1458円
為替手数料(30%)223.2円111.6円
1回のリバランス費用4865.2円3513.6円
1年のリバランス費用19460.8円14054.4円
1000万円に対する年間費用割合0.194608%0.140544%
500万円に対する年間費用割合0.389216%0.281088%

以上になります。為替の計算は全て住信SBIネット銀行経由の計算になりますのでSBIのFX経由でドルを買えばもう少し安くなると考えてます。

数値を見てると為替手数料のほうが安いのが分かると思います。三ヶ月ごとのリバランスなので1000万だと10%の100万円以下のリバランスで収まると考えてます。

なのでもう少し安いと思います。

500万円だと毎回三ヶ月ごとに20%である100万のリバランスは大暴落でも無い限り1回にしないので大暴落でしても年に2、3回ですので大体、右の半分ぐらいだと思われます。

また日本国債インデックスは買付や売却手数料が無料の物が多く入れてません。

今ですと信託報酬が0.15%で実質コストが0.15%と一番安い「One-たわらノーロード国内債券」か「三菱UFJ国際-eMAXIS Slim 国内債券インデックス」か「ニッセイ-<購入・換金手数料なし>ニッセイ国内債券インデックスファンド」がおすすめです。

信託報酬が安く低コストなのでおすすめです。

まとめ

可変レバレッジド・ポートフィリオは非常に優秀なアプローチ方法です。

ただ、為替の影響を強く受けるので初心者の方や景気後退時に起こりやすいリスク回避の円高による暴落耐性を付けたい方や通貨を少しはバランス良く持ちたい方はこちらの方法が良いのでないかと僭越ながら提案させていただきました。

また、かなりの長文になりましたがROKOHOUSEさん、ここまで見ていただいた方、非常に感謝です。

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